CFカードの方が速いのにQXDカードって必要なの?

先日の記事「4K動画カメラEOS-1D C を発表(キヤノン)」で、XQDカードのことを記述しました。

  ところで、今回発売の「EOS-1D C」は、「撮影した映像をカメラ本体に挿入したCFカードに記録」と
  発表されています。先日、ニコンから発売された「D4」は、「XQDメモリーカードに対応することで
  RAW撮影時でも10コマ/秒で最大約100コマの連続撮影が可能」と発表されました。

  しかし、現時点では「LEXARの1000倍速CF」の方が転送速度は速いと思いますし、4K動画さえ
  もCFカードで対応出来るのなら、わざわざ新しい規格「「XQDメモリーカード」を立ち上げなくても
  良かったのでは?という思いもしてきます。

早い話、「現時点でCFカードの方が速いのにQXDカードって必要なの?」という疑問です。

デジタルカメラマガジンの記事から

そうしたら、現在発売中のデジタルカメラマガジン(2012-4)に、こんな記事がありました。

  新規格「XQDカードの登場」で見るサンディスクの記録メディア戦略

その記事の中で、「XQDカード登場の経緯」とか、「CFカードの可能性」について、さまざまなことが書いてあり興味深く読みました。

それによると、CFカードの転送速度は現時点ではUDMA7の167MB/sが上限であるとか、現在発売されているXQDカードは125MB/sであるとかが、書いてありました。XQDの理論値は313MB/sだそうですから、現在のCFカードの規格よりも速いのですが、将来はどうなのでしょうか?少なくとも、4K動画に対応出来るのならCFカードで事足りるような気がするのですが。

また、容量に関してはCFカードは144000TBに対応しているようなので、「容量の上限はあってないようなもの」ということらしいですね。

最後に、ちょっと笑ってしまったのが、こんなインタビューです。

Q:最後に、XQD規格を策定したサンディスクから、まだXQDカード発売のアナウンスがありませんが、いつ頃発売する予定ですか?

A:われわれとしては、現時点においては、CFのパフォーマンスを最大限に引き出すことで、高速なデータ転送を求められるハイエンドのカメラにも十分対応できると考えています。現時点ではXQDカードを発売する予定はありません。

ということで、しばらくはCFカードを安心して使い続けられそうな気がしました。

追記(2012-12)

その後、2012年12月に東芝から「デジタル一眼レフカメラ向けCFカード市場に参入」というニュースリリースが発表されました。

それによると、「デジタル一眼レフカメラ市場は2015年までに現在の1.5倍に成長すると予測されており、搭載されるCFカードの需要も高まる見込みです」という現状分析のようです。

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