タムロンは、マイクロフォーサーズ専用の高倍率ズームレンズを発表しました。

ニュースリリースより

タムロンは、1992年に実用性の高い高倍率ズームレンズ(28-200mm Model 71D)を発売以来、22年間高倍率ズームレンズの改革を進めてまいりました。

そして、これまでに培った技術を活かし、マイクロフォーサーズカメラの魅力を増加させる、画期的にコンパクトでスタイリッシュな高倍率ズームレンズを発売いたします。

tamron14-150mm

*本機は、2013年1月の開発発表時にはVC(Vibration Compensation)搭載として発表いたしておりましたが、以後の開発過程において様々な検討を重ねた結果、非搭載といたしました。

発売日 2014年6月26日(木)

望小売価格:65,000円(税抜)

主な特長

○LD(Low Dispersion : 異常低分散)レンズ1枚、AD(Anomalous Dispersion : 異常部分分散)レンズ2枚、ガラスモールド非球面レンズ2枚、複合非球面レンズ1枚を採用し、諸収差を徹底的に補正。クラストップレベルの高画質を達成しています。
○先進の光学設計によって鏡筒径を小さく抑え、フィルター系φ52mmというコンパクト化を実現しています。
○最適化されたステッピングモーターの搭載により、静粛・快速な快適オートフォーカスを実現します。
○本格派の魅力があふれる金属外装を採用。洗練されたカメラデザインにフィットする、ブラックとシルバー、2色のバリエーションを用意しました。
○円形絞り※の採用により、美しいボケ描写が得られます。
※絞り開放から2段絞り込んだ状態で、ほぼ円形の絞り形状を保ちます。

主な仕様
・モデル名 C001
・焦点距離 14-150mm(35mm 判画角換算 28-300mm)
・明るさ F/3.5-5.8
・レンズ構成 13群17枚
・最短撮影距離 0.5m(全ズーム域)
・フィルター径 φ52mm
・最大径 φ63.5mm
・長さ 80.4mm
・質量 285g
・絞り羽根 7枚(円形絞り)
・標準付属品 花型フード

公式サイト 14-150mm F/3.5-5.8 Di III

コメント

タムロン初となるマイクロフォーサーズ用のレンズですが、同社お得意の高倍率ズームレンズです。

シグマが単焦点レンズをマイクロフォーサーズ用で発売しているのとは、対照的と思いました。

ところで、実は、似たようなスペックの高倍率ズームレンズは「純正」のものがすでに発売されています。

タムロン 14-150mm F/3.5-5.8 Di III (Model C001)(公式サイトは上のリンク先で)
・大きさ φ63.5×80.4 mm
・重さ 285 g
・フィルター経 52 mm
・備考 手ぶれ補正機構なし

オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6
・大きさ φ63.5×83 mm
・重さ 260 g
・フィルター経 58 mm
・備考 MF可能 手ぶれ補正機構なし

パナソニック LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.
・大きさ φ67×75 mm
・重さ 265 g
・フィルター経 58 mm
・備考 手ぶれ補正機構あり

基本的には、オリンパスのボディにはオリンパスのレンズ、パナソニックのボディにはパナソニックのレンズが適していると思います。

さて、このタムロンのレンズは、もちろんどちらのボディでも使えるわけですが、手ぶれ補正機構がついていないとなるとパナソニックのボディで使うには少々不安を感じます。

それではオリンパスのボディで使うとなると、「ボディ内手ぶれ補正」が付いているのでその点は安心。ただし、大きさや重さでは明確なアドバンテージが見当たりません。

写りが良ければ積極的にオススメできるかもしれませんが、発売前ですし、MTF曲線を調べてみても特段に優れているとは言い切れない気がしました。

何より、オリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6は、「まーよく写る」といった評価の高いレンズです。

となると、実売価格がオリンパスのものよりも安ければ、検討対象になるかなーって、これは個人的な考えですからタムロンのファンなら待望のレンズかも。

ついでに個人的な感想を書くなら、もう少し低倍率で小型軽量にするか、逆に望遠側を200mmに伸ばせば面白かったのにと思いました。

オリンパスもパナソニックも、どちらもミラーレスを何台か使っていますが、APS-Cで「18-125mm」程度のズームレンズがマイクロフォーサーズにはありません。

なので、「14-100mm」くらいで小型軽量、なおかつ手ぶれ補正の強力なレンズがあるといいなあと思います。タムロンの手ぶれ補正機構「VC」は、「強力」ですから。

ともあれ、レンズの選択肢が増えるのは大歓迎。デザインもかつてのタムロンと違って、外連味のないすっきりしたデザインで好ましく感じました。

大好きなシグマは、どちらかというと軸足が単焦点レンズに移りつつあるみたいだし。マイクロフォーサーズでは貴重な高倍率ズームレンズですから。

写りも、これからどんどん作例がネットにアップされることでしょうから、発売してしばらく経ったら「レビュー集」を作成してみようかと思います。

おすすめの記事