キヤノンは、映画などの映像制作市場に向け、4K動画記録に対応したデジタル一眼レフカメラ「EOS-1D C」を発表しました。
4K動画記録が可能なデジタル一眼レフカメラ“EOS-1D C”を発売
発売日 2012年10月
主な特長
・4K動画記録に対応(Motion JPEG/24p/8ビット)
(APS-Hサイズ相当の画角にクロップ)
・撮影した映像をカメラ本体に挿入したCFカードに記録(4K動画も対応)
・また撮影した映像を非圧縮のYCbCr 4:2:2信号でHDMI端子から出力して
外部レコーダーに記録(4K動画は非対応)することが可能
・スーパー35mmの画角で記録するスーパー35mmクロップ機能を搭載
・35mmフルサイズ約1,810万画素のCMOSセンサーを搭載
・常用ISO感度を最高ISO25600
コメント
「EOS-1D C」は、「EOS1D X」のボディをベースしたデジタル一眼レフです。「1D X」の優れた基本性能に加えて、4K動画(4,096×2,160画素)に対応しています。
販売価格はオープンプライスとなっていますが、発売当初は100万円を少し超える実売価格となるのではないでしょうか。
キヤノンは、DVカセット以前の8ミリビデオの時代から、レンズ交換式のビデオカメラを発売していました。その当時のビデオカメラもEFレンズが使えたので、キヤノンのEFレンズ交換式のビデオカメラには長い歴史があります。
当時はソニーもビデオカメラでは有名でしたが、一眼レフは販売していませんでした。また、ニコンは一眼レフカメラは有名でしたが、ビデオカメラは販売していませんでした。
ビデオカメラも一眼レフカメラも両方販売していたのはキヤノンだけだったように覚えています。そして、プロ機を除けばレンズ交換式のビデオカメラはキヤノンだけが販売していたように思います。(もしかして海外メーカーではそういった例があったのかもしれませんが)
ということで、「CINEMA EOS SYSTEM」はここ数年の開発というのではなく、長く技術の蓄積があって開花したものでしょう。そういう意味では、大変安心感がある製品だと思います。
また、当時のキヤノンのビデオカメラの上位機種には視線入力でピント合わせが出来るものがありました。そういった技術については、「CINEMA EOS SYSTEM」にはまだ投入されていないので、高価な「EOS-1D C」といえども、改良の余地はかなり残っているようにも思います。
ところで、今回発売の「EOS-1D C」は、「撮影した映像をカメラ本体に挿入したCFカードに記録」と発表されています。先日、ニコンから発売された「D4」は、「XQDメモリーカードに対応することでRAW撮影時でも10コマ/秒で最大約100コマの連続撮影が可能」と発表されました。
しかし、現時点では「LEXARの1000倍速CF」の方が転送速度は速いと思いますし、4K動画さえもCFカードで対応出来るのなら、わざわざ新しい規格「「XQDメモリーカード」を立ち上げなくても良かったのでは?という思いもしてきます。
少々話が長くなってしまいましたが、ハリウッド映画でも採用されている「CINEMA EOS SYSTEM」の新しい機種として、「EOS-1D C」は要チェックです!
公式サイト CINEMA EOS SYSTEM