キヤノンは、本格的な天体撮影を実現するデジタル一眼レフカメラ「EOS 60Da」を発表しました。

  天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラ“EOS 60Da”を発売

発売開始 2012年4月中旬から発売(受注販売)

「EOS 60Da」は、「EOS 20Da」以来、久しぶりに発表された天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラです。

CMOSセンサー前面に配したローパスフィルターの特性を、ベースとなるカメラ「EOS 60D」から変更することにより、一般的なデジタルカメラでは撮影することが難しいバラ星雲や馬頭星雲など赤みの強い星雲を、特殊なフィルターを使用することなく高精細に撮影することができます。

ただし、天体撮影専用の仕様であるため、天体以外の一般的な被写体を撮影した場合、実際より赤みの強い撮影画像になったり、適切なカラーバランスを得られないことがあるようです。

主な特長
 ・天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラ
  天体撮影に最適な光学特性を備え赤い星雲を高精細に撮影することが可能
 ・高画質・低ノイズ
  常用ISO感度を最高ISO6400
  天体撮影に特有の暗さや長時間露光を配慮した低ノイズで高精細・高画質な画像

コメント
天体撮影の分野では、キヤノンのデジタル一眼レフは圧倒的なシェアのようです。

理由は二つあります。

ひとつは、EFマウントは口径が広く、レンズ後玉を大きくして周辺減光の少ないレンズを開発するのに有利だということ。
これにより、画像中央だけでなく周辺部も暗くならない写真を撮影するのに適していること。

もう一つは、デジタル一眼レフの普及し始めた次期からずっと、キヤノンのものは低ノイズだったことです。今でこそ、他メーカー製のデジタル一眼レフも、高感度撮影時のノイズは少なくなりました。
でも、ほんの数年前までは、高感度撮影もキヤノンの独断場と言っても過言ではないような状況でした。

そうした中で登場したのが、「EOS 20Da」です。

デジタルカメラは登場してしばらくすると大きく値落ちするものがおおいのですが、当時唯一の天体撮影に特化したデジタル一眼レフだったため、長らく高値安定していたという印象でした。
その後、EOS二桁機は次々とモデルチェンジしましたが、高画素化のためか「EOS20D」の高感度性能よりも明らかに優れている機種は登場しなかったと思います。
(30Dは20Dと同等、40Dはむしろ高感度に弱い印象、50Dもさほどアドバンテージはないと思いました)
しかし、「EOS60D」で、ようやく「EOS20D」では厳しかったISO3200での撮影が、「普通に使える」レベルになったと感じています。

今回発表された「EOS 60Da」は、その「EOS60D」をベースにしていますから、「EOS 20Da」から買い替える理由が有ると思います。
高感度撮影に強くなったこと。そして撮影画素数の大幅アップがあったこと。この二つを同時に実現しているところに、すばらしさを感じました。

なお、「EOS 60Da」は受注販売となっています。

公式サイト EOS 60Da

価格情報  CANON デジタル一眼レフ EOS 60Da(Amazone)
        現在(2012-4)、ベースとなったEOS60Dよりも2倍以上の価格表示となっています。
        ただ、前モデルの「EOS20Da」の時も、実売価格はそれくらいの差がありましたから
        そんなものかもしれませんね。

        キヤノン デジタル一眼レフ EOS60 Da(楽天)

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