キヤノンは、EOSシリーズ用交換レンズの新製品として、手軽に動画撮影を楽しめる小型・軽量の望遠ズームレンズ「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」を発表しました、
発売日 2013年9月12日(木)
価格 (税別)5万円
ニュースリリースより
○主に昨今のデジタル一眼レフカメラでの動画撮影のニーズの高まりに応えるために開発。
○ステッピングモーター(STM)とリードスクリューを採用したフォーカス機構により、動画撮影時のAF性能を大幅に向上。
○動画サーボAFを搭載している「EOS 70D」や「EOS Kiss X7i」などとの組み合わせにより、静かでスムーズなAFを実現。
○UDレンズを1枚採用したことなどにより、色収差を良好に補正し、ズーム全域で高解像・高コントラストの高画質を実現。
※ Ultra Low Dispersion=特殊低分散ガラス
コメント
従来機種「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」(2011年7月発売)は、主にKISSなどとのキット販売で普及してきたレンズだと思います。
比較的小型軽量で、写りは「悪くはないけれど……」という印象を個人的には感じていました。
縮小してブログに掲載とかプリントする用途だと十分な画質なのですが、いわゆる「等倍鑑賞」で確認すると、さすがにLレンズとは画質差が大きかったような記憶があります。
さて、今回発表された「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM 」ですが、名前に「STM」と付いているようにステッピングモーターの採用等で動画撮影に適したレンズだと思いました。特に、最近のデジタル一眼レフは動画撮影時のAFに対応しているので、組み合わせることでビデオカメラの代わりに十分使えると思います。
そのことは、想定の範囲内なのですが、公式サイトでいろいろ確認してみると驚くべきことがひとつ見つかりました。
それは、「MTF特性」のことです。
詳しくは、下欄からリンクしている公式サイトでご確認いただけたらと思うのですが、かなりの高性能だと感じました。従来モデル「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」から大幅な性能アップを図っていると思います。
さらに、神レンズと評判の高い「EF70-200mm F4L IS USM」のMTF特性図と比べても、遜色ないどころか一部上回っているように感じました。
もちろん、Lレンズには「爆速AF」とか「防塵防滴性能」とか「高耐久性」など、さまざまなメリットがあり、単純に写りの良さだけでLレンズ同等とは言えません。
(ちなみにデジタル一眼レフの画質も下位機種の方が上位機種を上回ることは珍しくありません。しかし、は「堅牢生」「操作性の良さ」「信頼性の高さ」…例えばダブルスロットによる安全性とか…があり、単純に「下位機種の方が画質がいいから上級機はいらない」とは言えません。嘘だと思ったら、雨降りの日にエントリーモデルで野外撮影をしてみたら実感すると思います、ていうか、体験済みです)
でも、これだけの性能が、コンパクトで軽量なレンズで、しかも低価格で実現されたというのはすごいなと思います。
恐らく、「KISS」とか「70D」のキットモデルとして近いうちに販売されると思うので、そちらを狙うのもいいかもしれませんね。なお、個人的な推測ですが、「EOS 7D Ⅱ」のキットレンズになる、というのはさすがにないと思います。理由は、上のLレンズの説明をもう一度お読みください。
参考までに、3本のレンズの公式サイトにリンクをしておきます。
EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM|仕様←今回発表された「新レンズ」
EF-S55-250mm F4-5.6 IS II|仕様←従来モデル
Lレンズのみズーム域が異なりますが、参考にはなると思います。
なお、上の3本の中では「Lレンズ」のみ「ズームレンズ」でしょうね。
ニュースリリース
望遠ズームレンズ“EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM”を発売。 (2013-08-22:キヤノン)