先日、新しく発表された「ニコンの広角レンズ」と、「オリンパスの広角レンズ」を比べてみました。
その結果、あまりにスペックが似ていて意外だったので、今度は同時発表された「10倍ズーム」についても比べてみることにしました。
Nikon 1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6
先日発表された「1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6」です。「10-100」とプリントしてありますが、35mm版の換算では27-270mm相当のレンズです。
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6
こちらは既に販売中の「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」です。35mm版の換算では28-300mm相当のレンズです。
さすがに今回の比較では、二つのレンズで「大きさ・重さ・スペック」がそれなりに違うと思うのですが、果たしてどうなのでしょうか。
機種名 | M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 | 1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6 |
焦点距離 | 14-150mm(28-300mm相当) | 10-100mm (27-270mm相当) |
F値 | F4.0-F5.6 最小絞りF22 | F4.0-F5.6 最小絞りF16 |
最短撮影距離 | 0.5m | 0.35m-0.65m |
最大撮影倍率 | 0.24倍(35mm判換算 0.48倍相当) | 約0.12倍(35mm判換算 約0.33倍) |
絞り羽枚数 | 7枚(円形絞り) | 7枚(円形絞り) |
フィルターサイズ | Ø58mm | Ø55mm |
大きさ | Ø63.5x83mm | Ø60.5mm×70.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで、沈胴時) |
重さ | 260g | 約298g |
希望小売価格 | 税込92,400円 | 税込98,250円 |
備考 | MicroFourThirdsシステム規格 | 1 マウントレンズ 沈胴式 |
一覧表にしてみると、確かにそれなりの違いがあります。
細かい数字はさておき、レンズの大きさはオリンパスの方が若干大きいといえますね。
レンズの大きさは、センサーサイズによるところが大きいと思います。マイクロフォーサーズに比べて、センサー面積でおおよそ半分のニコンワンのレンズがコンパクトなのは、納得です。
しかし、意外だったのは、重さが逆転していることです。
ニコンの方が当然のように軽いかと予想していたのですが、スペックを調べてみると、まったく意外なことに若干ニコンの方が重いという結果でした。
これは、一体どういうことなのでしょう?
ここからは、個人的な予想ですが、理由は二つあるような気がします。
ひとつは、ニコンの方は沈胴式なので、その複雑な構造で少し重くなっているかもしれないということ。ただし、そうだとしても重さへの影響はそんなにはないと思います。
もうひとつは、ニコンの方はレンズに手ぶれ補正機構を搭載しているということです。こちらのほうは、それなりの重量増になりそうです。
手ぶれ補正の方式が、「ボディ内のほうがいいか」あるいは「レンズ内のほうがいいか」については、さまざまな意見があると思いますが、こと「重量」に関しては(ボディの重さが増えるということを考慮したとしても)「ボディ内」の方に軍配があがるように思いました。
なお、コンパクトデジタルカメラについては、ペンタックスの「ハイブリッド手ぶれ補正」のように、両方を使ったものの方がより補正効果は高いようですね。