この10月18日(2013年10月18日)には、富士フイルムからデジタルカメラ新製品の発表が幾つかありましたが、その一方で、次のような残念な発表もありました。

それは、富士フイルムが「来年中に安価なコンパクトデジタルカメラの開発を中止する方針」を示したというものです。

その理由は、「スマートフォンに押され販売台数が落ち込んでいるため」で、今後は高価なデジタルカメラや防水デジカメなどの商品に絞って開発を続けていくようです。

19日付の読売新聞には、次のような記事が書いてありました。

  富士フイルムは、1万円前後が中心の安価なデジカメの機種数(約20種類)を
  今年度中に半分程度まで減らす計画だったが、来年中には開発をやめる。
  担当者は成長が期待できるスマホのカメラ部品の開発に振り向けるという。


※販売価格が約1万円の「FinePix Z800 EXR」(2013-10-21現在)

そういえば、オリンパスも同じような発表を先日していたと思います。また、リコーも2012年12月に「ローエンドモデルは外部に開発、生産してもらい品揃えは続けていく」という方針を、既に示しています。

「低価格のデジタルカメラはスマートフォンの影響で前年同期に比べて販売台数が半分程度まで落ち込んでいる」という内容の記事も、先日読みました。

確かに、ちょっとしたメモ代わりとかスナップとか、そういった用途ならスマホのカメラでも充分かもしれません。

富士フイルムの執行役員・田中弘志氏は記者会見の中で次のような発言をされているようです。

「コンパクトでも防水などスマートフォンにはできない特殊な分野があって、利益率もわりといい。経営的にはこういう分野は残しておく。お客様がそれを望んでいるわけで、そういうところは細々とやっていく」


※富士フイルムの防水デジタルカメラ「XP60」

これからは、「防水」「高倍率ズーム」「高画質」など、スマホカメラでは難しい特徴を持ったデジタルカメラが生き残っていくのかもしれませんね。

追記

最近のスマホは、防水機能が付いているのが多く、中にはSONYの「Xperia ZR」のように「プールの中でも使える」内容のCMが話題になった機種もありますね。

おまけに、最近のデジカメは、薄さ20mm程度で10倍ズームがあたりまえといった感じですから数年後はどうなるのでしょうか?

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