東芝は、コンパクトデジタルカメラで主流となっている1/2.3型の撮影素子サイズで業界最高解像度となる20メガピクセルを実現したBSI(裏面照射)型のCMOSイメージセンサ「TCM5115CL」を開発し、2013年夏から量産を開始すると発表しました。

デジタルカメラ向けCMOSイメージセンサの発売について(2012-12-26:東芝ニュースリリース)

TCM5115CL

ニュースリリースの概要

○従来の16メガピクセルの製品と比較して飽和電子数が単位面積当たり15%改善したので、より鮮明な画像を実現します。
○動画撮影においてもフレームスピードを、1080pモードで60フレーム/秒、720pモードで100フレーム/秒を実現しています。これによりHD動画の高速撮影が可能になるとともに、よりなめらかな動画のスロー再生が実現できます。
○当社は、今後もコンパクトデジタルカメラ向けのCMOSイメージセンサの開発と販売を強化し、2015年度には市場シェア30%を目指します。
○製品化の背景 近年、コンパクトデジタルカメラ市場では、より高解像度の製品が求められていますが、解像度が高い製品は撮影素子サイズが大きいため、デジタルカメラの筐体が大型化してしまいました。そこで、当社はコンパクトデジタルカメラで主流となっている1/2.3型の撮影素子サイズで、業界最小となる画素サイズ1.2マイクロメートルの画素を採用することで業界最高解像度となる20メガピクセルを実現しました。

コメント
現在販売されているコンパクトデジカメの半分以上は、1600万画素のようです。(下の関連記事を参照してください)

そして、年々デジカメの画素数は増えていますから、来年は2000万画素機が登場し、主流になるであろうことは想像できます。(既に2012年の時点で2000万画素機は販売されています)

ただ、スナップなどの用途でそれほどの高画素が必要かというと若干疑問を感じます。どちらかというと、より高感度に強いセンサーの方が便利だと思うのですが。

それでも上のニュースリリースにあるように、「近年、コンパクトデジタルカメラ市場では、より高解像度の製品が求められています」というのが現状なのでしょう。多くのユーザーのニーズから製品作りを考えるなら、「2000万画素」というのは必然なのかもしれませんね。

でも、一方では高感度に強く、よりダイナミックレンジが広いセンサーがあってもいいような気がします。たぶんそれは、1/1.7型といったもう少し大きめのセンサーになるのでしょうね。

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