なんと、思いがけずに「№4」まできたこの企画、ようやく今回で最終回の予定です。

シグマへのインタビューから

Q:新型カメラなんかはどうですか?

A:カメラは毎年出しているので、なんらかのものは出したいですね。

Q:そのカメラに画期的な機能は入っていそうですか?今までのとちょっと違うような。

A:うーん、そうですねえ、画期的かと言われると……。

Q:CP+での発表ですか?

A:えっ、そのお答えはできませんよ。危ないですね、例のごとく誘導尋問(笑)。

といった感じで、山木社長とのインタビューが繰り広げられていました。ちなみに、11社のなかで社長がインタビューに登場するのはシグマだけです。他社がカメラ以外の事業も広く行っているというのもあると思いますが。

ただ、新製品に向けての情報は、それほどでもなく「35mm相当のDPが欲しいというニーズを把握している」といった程度に感じました。

ニコンへのインタビューから

Dfに関してのこと。

フルサイズで趣味生の高いカメラとして人気絶頂のDfですが、ヒットの要因はD4と同じセンサーにあると思います。

実は、このことは昨年のデジタルカメラマガジンのインタビューに掲載されていました。

ちょうどその頃はD800が話題となっていたので、(多画素の)D800と同じセンサーを搭載した低価格機の要望があるのでは?といった質問がありました。

ところが、ニコンの回答は「逆です」とのこと。(画素数の少ない)「D4」と同じセンサーを搭載したのが欲しいとの声が多い、といった回答でした。今、手元にその雑誌かがないので、覚えている範囲で書きましたが、だいたいそんな感じのインタビューだったと思います。

さて、今年のインタビュー内容から。

Q:……Dfのようなカメラが今まで出てこなかったことが不思議にも感じました。デジタルカメラが成熟期に入ってきたのかなという気もします。

A:……Dfというカメラは非常に趣味生の高いカメラに仕上げたつもりですが、いろいろ面白いご意見をいただいております。ここまでするのなら液晶パネルなんていらないとか。……

「液晶パネル不要論」ってとても印象に残りました。Dfって、写真でパッと見る限りクラシックな銀鉛一眼レフに見えないこともありませんから。デジカメらしさを払拭したいということなんでしょうね。

ただ、実際にDfを見ると、けっこうな大きさですし、デジタル一眼レフにしか見えません。いや、言い切ってしまうのはアレなので、個人的な感想です。液晶モニターを見せたくないなら、バリアングルにして裏返しできるようにするといいのではないでしょうか?

あと、D800の後継機とかD300系の後継機とか中版カメラのこととかも話題に出てましたけど、2014年には出そうもないと思いつつ読みました。ただ、ニコンにはさまざまな要望が届いていて、そのことは十分把握していますといった様子でしたので突然のサプライズを待ちたいと思います。

キヤノンへのインタビューから

今年もインタビューイーはイメージコミュニケーション事業本部長の真栄田さんです。

Q:……今年はキヤノンらしい「ガツン」とした製品が少なかったような……

A:EOS 70DのデュアルピクセルCMOS AFはどうですか?

といったインタビューから始まっています。この技術、すばらしいと思うのですが、インタビュアーによると、こんな感じ。

Q:……せっかくの像面位相差なのにライブビューで動体予測AFもできません。けど、動画はそれと似たことが実にスムーズにできます。不満ですねえ、これ(笑)。

A:確かに動画にフォーカスしました。……今までの動画AFのなかでいちばん優れたAFだと自負しております。

Q:ええ、それについては何の文句もないわけですよ。

A:自慢させてくださいよ(笑)。……静止画はどうなっているのかとおっしゃいますけれども。

Q:はい。静止画はどうなっていますか?

A:静止画は乞うご期待です。……宿題を全部やっていないと思われないで、もう少しお時間をいただきたいと思います。

なんとなーく、回答者の人柄が出ているような、いい雰囲気のインタビューがこんな感じで続きました。

あと、インタビュー内容から新製品についてのポイントを個人的な観点でまとめてみました。

・ニーズがあるので今のクオリティをキープして画素数をあげていくことにチャレンジする。

・1DXのセパレートも検討している。

・レンズ性能をさらに上げていきたい。(昨年も同様のことをおっしゃっていました)

・F価の明るいレンズを出す。

・中版カメラを出す予定は、ない。

・7Dの後継機はがんばっている。

記事を書き終えて

ということで、ようやく今回でこの記事も終わりにしたいと思います。

№1でとりあげた2社はフォーサーズつながりでした。

今回の№4は、個人的に回答者の受け答えが面白いと感じる会社です。来年もできたら同じ回答者でのインタビューを期待しています!

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